レザーの新たな可能性を探る、実験的なプロダクト。

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デザイナーの橋口賢人さんは大学3年生の時、「欲しいバッグがない」と独学でリュックをつくり、SNSで話題になって初回に販売した5個のバッグが瞬く間に完売。それがきっかけとなり2018年にはブランド「ケント ハシグチ」を立ち上げ、自然や身近なプロダクトから着想を得て創造的なコレクションを制作している。折り紙をヒントにした「フォールド(FOLD)」コレクションでは、結晶をイメージしたバッグ「クリスタル(crystal)」、三角形の小物入れ「トリミニ(tri mini)」など、オブジェのような作品が人気だ。家具デザインや空間ディレクションを行う中村鷹聖さんは「トリミニ」の愛用者。「折り紙のような幾何学的な構成に、革の有機的な質感や温度感が上手に融合しているなと感じました。『革の裏面を彫って折る』というシンプルなアイデアが造形自体に行きわたった、簡潔な構成もお気に入りのポイントです。まだ新しくてクールな雰囲気ですが、これからガシガシと使っていって年月を経た時に、この形状や質感がどう変化し、どんな佇まいになるのか、すごく楽しみです」

ケント ハシグチ KENTO HASHIGUCHI
京都にアトリエを構える新進レザーブランド。普遍性をテーマにした「クラシックライン」と実験的な「コレクションライン」を展開する。「フォールド」コレクションは、レザーの裏面を彫刻刀で掘ることによって、縫い合わせでは不可能な独特のシルエットを表現する。京都市中京区にパートナーショップ「酢橘堂」がある。
https://www.kentohashiguchi.com
Instagram:@kentohashiguchi,@sudachidou
中村鷹聖 Nakamura Takamasaさん
家具デザイナー/ディレクター
1991年生まれ。2021年に独立。古民家やアンティークの持つ、野性的ともとれる曲線やテクスチャー、存在感に魅せられ、インテリアとしての古道具・古家具のリメイクや、古材を用いた家具のデザインをはじめる。現在は個人作家の展示会のディレクションや会場構成、スタイリングなども手がける。写真が好き。
Instagram:@takamasa_nakamura

photography: Kae Homma, styling: Natsumi Ogasawara, Text: Maki Shibata

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