革のローファーをあえてカジュアルに履く、生見愛瑠のオフのスタイル。
生見愛瑠(モデル、俳優)
昔から洋服が好きで、試着なしに買い物ができるというほど自分の好みを熟知している生見愛瑠さん。その感性は、ファッション誌を読み込んでいた少女時代に備わったものなのかもしれない。「雑誌がもともと大好きで、ファッション誌を読んでカッコいいモデルさんに憧れていました。小学4年生くらいからノートを使って雑誌を作ったりもしていましたね。自分で応募したのがきっかけでモデルになりました」
初めてのローファーで、新たな自分に出会う。
洋服を選ぶ時の自分ルールは、“甘すぎない”ということ。毎朝、今日着たいと思うアイテムからスタイルを考えるという。トップスから決める日もあれば、ジュエリーから決める日もある。今回紹介するローファーもそのアイテムのひとつ。
普段はスニーカーを履くことが多いという生見さんは、2年ほど前に本革のローファーを贈られたという。「革靴は靴擦れするイメージあったんですけど、履き始めると自分の足に合ってくるんですよね。シワが出てきたり色も少し褪せたりしてきて、少しずつヴィンテージっぽくなっていく。スニーカーだとそういうことはあまりないので面白いですね。普段はカジュアルなスタイルが多くて、このローファーをいただいてからローファーに合うファッションにハマっています。最初はキレイ系しか合わないかなと思っていたのですが、今日みたいなスタイルだったり、メンズサイズのトップスと合わせてカジュアルダウンしたりするのが私の好きなスタイルです。お仕事で甘いイメージの洋服を着ることが多いので、オフはカッコよくいたくて」
多様な仕事を通して気が付いたこと。
自分はとてもポジティブな人だと話す生見さんだが、俳優業では気が重くなる経験もあった。「いままでいただいた役はシリアスなものが多くて、普段は言わないセリフを言うこともあり、プライベートでもすごく引きずりましたね。4日間くらい邪悪な気持ちになりました(笑)。当時は引きずってしまうことが嫌だったんですけど、普通なら経験できない人生を生きているということなので、いまはとても面白い経験だったなと思います。出来上がった作品を見てもらった時に、バラエティとのギャップがあっていいね、って言っていただけることが多くて、達成感がありました」
そんなふうに、物事のとらえ方をポジティブに変換することができる生見さん。自身の考えを淡々と、笑顔をみせながら話す彼女が、各方面から引っ張りだこなことに合点がいく。「俳優業では特に集中する分、ほかのお仕事がある意味さらに楽しめるというか。いろんな経験ができているなとあらためて思いますし、全部とても楽しく取り組むことができています。本当にありがたいです」
レザー小物に、頑張った思い出が刻まれる。
新しい分野へも恐れることなく果敢に挑戦する生見さん。2023年の抱負を尋ねると「“一人〇〇”できるようになりたいです!」と言う。「私はすごくインドア派で、よく友達にもっとアウトドアになったほうが楽しいよって言われるんです(笑)。でも大人数は苦手なので、まずは一人旅ができるようになったらいいなって。長いお休みがとれたら、国内の温泉とか、祖父が住んでいる鹿児島に行きたいですね」
昨年の体感が3カ月ほどしかなかったというほど多忙な彼女の日常に、つかの間のときめきを与えてくれたのはご褒美の買い物だという。「大きなお仕事を頑張った後に、ご褒美としてバッグやお財布を買ったりします。レザーの小物は贅沢感があって大人な気分になる。長く使い続けられるものなので、“あの時頑張ったな”って後から思い出せるのがいいですね」
生見愛瑠 Meru Nukumi
2002年生まれ、愛知県出身。2012年にモデルデビュー。現在は「CanCam」専属モデルを務める。モデルとしてバラエティでも活躍する一方、21年に女優デビュー。出演作が次々と話題に。初ヒロインを務めた映画『モエカレはオレンジ色』(22年)で、第46回日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞。23年2月23日公開の映画『湯道』にも出演。
https://avex-management.jp/artists/model/NKMMR
Instagram : @ meru_nukumi
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photography: Michi Nakano styling: Saori Tanabe hair and makeup: Miyuki Yoshida interview & text: Rei Sakai