革の個性を生かした、 物語が生まれる日常の道具。

RECOMMENDED POINTS

造形作家の増満兼太郎さんは19年前にブランドを立ち上げた時、“自分の家をつくる” ――そんなイメージが沸き、屋号をハウス(House.)に決めた。当時、小さなアトリエを植物でいっぱいにしたいと思い、吊るせるプランターを制作。小学校でのワークショップがきっかけで生まれた動物のオブジェなど、革を中心に鉄や真鍮、紙、木などを使って、家にまつわるアイテムをイマジネーション豊かに制作する。ヌメ革を漉き落とした床革(とこがわ)を使うなど、革という素材の生かし方は独特だ。「革は、靴底にも使われるような木に近い質感のものもあれば、薄くすれば紙のようになり、水に濡らすと粘土のようにもなります。ほかにない解釈で、新しいカタチを生み出したい」と語る。雑誌や映画などで活躍する、インテリアスタイリストの作原文子さんもハウスのものづくりに注目するひとり。「丁寧なつくりが細部まで行き届くハウスさんのプロダクト。なかでもレザーのボウルやハンギングプランターが、私にとっては印象深いアイテムです。ひと言で"革"といっても、多くのものとは少し違う、独特な色、質感や風合いを感じさせるのが魅力。"革に植物"という、一見意外性のある組み合わせの発想も素敵です」

ハウス House.
造形作家の増満兼太郎さんが、山梨県北杜市・塩川沿いの自然豊かなアトリエを拠点に手がけるブランド。ホームメイド&スタンダードをコンセプトに、生活道具やオブジェなどを制作。「はじめから素材を決めるのではなく、こういう形をするには、どの素材がいいかを考え、広い範囲で“つくる”を生み出したい」との思いから生まれた、多様なサイズのレザーボウルなどが人気。
https://www.ontheriver.shop
Instagram:@kentaro_masumitsu
作原文子 Fumiko Sakuharaさん
インテリアスタイリスト
岩立通子氏のもとでアシスタントを経験した後、1996年に独立。雑誌やカタログ、テレビCM、ショップディスプレイ、舞台などのスタイリングを中心に活動。2007年に『恋するマドリ』で初めて映画美術に関わる。「フィガロジャポン」をはじめ女性誌やインテリア誌、男性誌と幅広く活躍。さまざまなテイストをミックスした独自のスタイリングは、男女問わず定評がある。空間プロデュースやブランド・店舗ディレクションなどを手がける「Mountain Morning」主宰。
http://www.mountainmorning.jp

BACK TO LIST

PAGE TOP